沖縄タイムス 日刊スポーツ掲載!! 釣王
  2001年 1月  掲載

  今年最初の釣キングは、パールホワイトの美しい魚体で、人気の冬の釣魚キス{沖縄方言名、ウジュル}釣り特集、キスの好ポイントといえば、北部の屋我地、運天、塩屋、羽地などが有名です。 どこも砂地で、キスの生息には絶好のポイント、南部のキス釣りポイントは、与那原海岸や、馬天港周辺、西海岸では北名城海岸、糸満西崎の埋立地などが、よく知られたポイントです。

 北風のあいまを縫って22日、58号線を南下、豊見城村の与根漁港に到着、ボートを下し、はやる気持ちを押さえて午後1時出船、同乗者は、仕事をほったらかしてやって来たF工業のK吉さん、足漕ぎボートなる珍しい乗り物に、漁港周辺で磯釣りを楽しんでいる釣り人の目が、思いっきり冷ややか、ぺラにかかる水のテンションもあり思うように船は進まず、それでも何とかポイントA(地図参照)に到着。
 アンカーを下し手早く仕掛けをセット、キャストする、引きずるようにさびいてはみるもののアタリは無し、それでも根気よく粘るうちK吉さんに待望のアタリ、ニョキッと顔を出したのは紛れも無い良型のキス、私の竿にも続いてHIT!!キス特有の引きではないものの、あわよくばの気持ちでリールを巻き取るも、期待に反してユダヤーガーラの20Cmサイズ、すぐさまK吉さんにアタリ、刺身も十分に取れるまたまた良型のキス、その後ピタッとアタリがなくしぶしぶ場所移動、ポイントをBに変えてみる。とぉ!!〜そこはユダヤーガーラのパラダイス。しかしなんとかキスを1匹GET、まずは一安心 北風が吹き出し、リーフ際に素敵なうねりが押し寄せてきた。命をかけてまでする釣りでもないし、風の影響を受けない堤防下ポイントCに場所を移動する。
 でぇ〜!水路に向かう駆け上がりでダブルHIT!クワガナーとアマユーが釣れました。その他にもヒラメやガクガクなど本命のキスは釣れないものの五目釣りには絶好のポイント、堤防からチョイなげでも十分楽しめるのでオススメです。 結局4時間かけての釣りにしてはまずまずの釣果、この先2月ころまでキスを中心にバライティーに富んだ魚たちが釣れる与根漁港周辺は、初心者やファミリーにお勧めしたい釣り場のひとつ、気まぐれな冬の海、身支度をしっかりして、安全面には気を配りたのしい釣りを心がけましょう。

キスの習性と仕掛け
 キスは産卵を目的に、11月頃から沿岸の岩礁域や砂底地に集まります。小海老やミミズ等を主食に、数十匹の群れで生活しているようです。 島ミミズやゴカイをエサに遠投すると、大型のキスが狙えます。1度のアタリで巻き取らないで、さびくようにして追い喰いを待つと、2、3匹同時に釣れることもあります。 キス釣りの醍醐味は、なんといっても引きの強さ、細かい竿先の動きに集中し、喰い込みに合わせて軽くしゃくるようにしてみよう。
 内海でのボート釣りは、コンパクトなタックルを使用したい。固い竿や重いリールは、キス特有の強い引きを楽しめない。先調子のキス専用ロッドに、小型のスピニングリールがお薦めだ。 仕掛は市販のキス専用仕掛に、オモリは竿の調子に合わせ使い分ける。 キス天秤は根掛りが少なく、仕掛けがワンタッチでセットできる。投げ釣りは5Mの遠投竿に5〜6号のミチイトを使用。キス釣りの場合、太仕掛けは禁物。できるだけ細仕掛けで狙ってみよう。道糸3〜4号、ハリス1〜2号くらいで狙うと、十分にキス独特の強烈な引きが楽しめます。初心者には図@のタックル【中通し仕掛け】をオススメする。根掛かりなどが多い時は、図Aの天秤仕掛けや捨てオモリ式を使ってみよう。